秋の風が心地よく感じられる季節になると、落ち着いた色合いや季節の草花をあしらった着物でお出かけしたくなります。
紅葉や萩、桔梗など秋を象徴する柄は、この時期ならではの魅力です。
さらに、ちりめんや紬などのほどよい厚みのある素材を選べば、見た目にも着心地にも季節感を添えられます。
本記事では、秋の着物にふさわしい柄・色・素材・月別の選び方をわかりやすく解説します。
また、浅草の着物レンタル 花乃和服では、季節に合わせた着物レンタルと着付けプランを用意しています。
秋の着物でおしゃれを楽しみたい方は、ぜひ一度ご利用ください。

秋に着る着物は「色・柄・素材」で季節感を楽しむのがポイント

秋の着物は、夏の軽やかさから一転して落ち着きと深みを感じさせる装いが似合います。気温が下がり始めるこの季節は、色・柄・素材を通して「ぬくもり」や「静けさ」を表現できるのが魅力です。
たとえば、自然の移ろいを映した文様や、光の角度で表情が変わる生地を選ぶと、季節感がより際立ちます。
着物は季節を先取りして楽しむのが昔からの習わしです。秋を意識したコーディネートを取り入れることで、街歩きやお出かけの時間がより華やかで上品なものになるでしょう。
気候に合った素材を選べば、秋の穏やかな時間をより快適に楽しめます。
- 【柄】紅葉・萩・桔梗など“秋らしい柄”で季節を表現
- 【色】茶・えんじ・芥子色など“深みのある色”で温かみを演出
- 【素材】ちりめんや紬など“ほどよい厚みの素材”で秋の装いに最適
【柄】紅葉・萩・桔梗など“秋らしい柄”で季節を表現
秋の着物では、自然の移ろいを感じさせる柄を取り入れることで、季節感のある装いを楽しめます。中でも人気が高いのが、紅葉や萩、桔梗、撫子などの秋草をモチーフにした文様です。どれも古くから親しまれており、日本の美意識や季節の情緒を表現しています。
さらに、月や葡萄、山茶花などの柄を選ぶと、上品で華やかな印象を添えられます。以下では、代表的な秋の柄とそれぞれの意味・特徴を紹介します。
柄の種類 | 特徴・意味 |
紅葉(もみじ) | 秋の代表的な文様。葉の色が変化する様子が「移ろい」を象徴し、竜田川の流水文様と合わせると涼やかな印象に。 |
月 | 古来より信仰の対象とされ、秋草やうさぎと合わせて描かれることが多い。中秋の名月にちなみ、8〜9月にぴったり。 |
萩(はぎ) | 秋の七草の一つ。小花が連なる姿が愛らしく、晩夏〜初秋にかけて秋の訪れを先取りできる柄。繁栄を願う意味も。 |
桔梗(ききょう) | 五芒星の形から魔除けとされ、戦国武将の家紋にも使用。紫の花が上品で、秋草文様の一部として人気。 |
撫子(なでしこ) | 可憐な花姿で「大和撫子」の語源にもなった文様。おしとやかで柔らかな印象を与える柄として親しまれている。 |
葡萄(ぶどう) | 豊穣と子孫繁栄を象徴する吉祥文様。唐草と組み合わせることで、一年を通して使える柄としても人気。 |
山茶花(さざんか) | 秋から冬に咲く花で、困難に打ち勝つ意味を持つ。椿に似た華やかさがあり、季節の変わり目に映える文様。 |
秋の柄は、見た目の華やかさだけでなく「意味」や「由来」にも魅力があります。
お出かけやデートなどシーンに合わせて柄を選ぶことで、季節を感じながら一層おしゃれを楽しめます。
【色】茶・えんじ・芥子色など“深みのある色”で温かみを演出
秋の着物には、茶・えんじ・芥子色(からしいろ)など深みのある色合いを取り入れるのがおすすめです。これらの色は紅葉や秋の夕暮れを思わせ、落ち着きと温かみを感じさせます。
深い赤や茶系は写真映えも良く、浅草の街並みにもよくなじみます。明るい色をアクセントに取り入れる場合は、帯や小物でバランスを取ると上品にまとまるでしょう。
全体のトーンをやや暗めに抑えることで、季節の深まりとともにしっとりとした大人の雰囲気を演出できます。
【素材】ちりめんや紬など“ほどよい厚みの素材”で秋の装いに最適
秋の着物には、ほどよい厚みと柔らかな質感を持つ素材がよく合います。代表的なのは「ちりめん」と「紬(つむぎ)」です。
ちりめんは上品な光沢としなやかなドレープ感があり、フォーマルからカジュアルまで幅広く対応できます。紬は織りの凹凸が生む温かみのある風合いが魅力で、街歩きや観光など秋の浅草散策にもぴったりです。
どちらも見た目と着心地の両方で季節を感じられる素材です。軽やかさと保温性を兼ね備えた生地を選ぶことで、秋らしい上品さと快適さを両立できるでしょう。
秋に着る着物を選ぶルールは色味と柄にこだわること

秋に着る着物を選ぶ際は柄だけでなく、色味にもこだわるのがおすすめです。
紅葉や十五夜など秋の風物詩を連想させる色味を取り入れると、秋ならではの季節感をおしゃれに表現できます。
たとえば、黄色や朱色、からし色などは秋を連想させる代表的な色味です。
明るめの色は紅葉や桔梗など、華やかな印象の柄と合わせるのが良いでしょう。
また、深めの赤色や緑色、紫色、茶色などを取り入れると、落ち着いた印象を与えられます。
落ち着いた色味は萩や撫子など可愛らしい印象の柄と合わせることで、柔らかい雰囲気を演出できるでしょう。
浅草の着物レンタル花乃和服で着られる秋にぴったりの着物コーデ

浅草の着物レンタル花乃和服で着られる、秋にぴったりの着物コーデを紹介します。
- 秋の着物コーデ①小花柄の暖色系コーデで秋を先取り
- 秋の着物コーデ②辛子色の上品で落ち着いた大人コーデ
秋の着物コーデ①小花柄の暖色系コーデで秋を先取り

引用:花乃和服
秋が深まった頃にぴったりな茜色のアンティーク着物を選んだコーデです。
小花柄は原色ですが、全体に散りばめられているため派手になりすぎずまとまっています。
帯とバッグを黄色で合わせたことで、秋らしさを演出できるのも特徴です。
また、帯締めに深みのある色をチョイスしており、アクセントになっています。
秋を先取りしたコーデを楽しみたい方は、暖色系の着物を選んでみてください。
秋の着物コーデ②芥子色の上品で落ち着いた大人コーデ

引用:花乃和服
黄色の中でもやや渋みのあるからし色を選んだことで、上品で落ち着いた雰囲気を演出しています。
全体的に暖かみのあるコーデですが、水色の帯揚げが涼し気な印象も与えているのが特徴です。
着物の柄はあまり主張しない代わりに、赤い帯締めがアクセントとなっています。
また、かごバッグでレトロな印象も持たせられるコーデです。
上品で落ち着いたコーデなので、大人の着物デートにもぴったりでしょう。
【月別】9月・10月・11月の着物の選び方

秋の着物におすすめの種類・柄・色を月別に紹介します。
- 9月に着るべきなのは単衣 | 深い暖色系で萩や紅葉などの秋の草花の柄が好まれる
- 10月に着るべきなのは袷|深みのある色合いに菊・りんどう・吹き寄せなどの柄が人気
- 11月に着るべきなのは袷|松や銀杏などがモチーフで深い色合いの寒色も選択肢の1つ
9月に着るべきなのは単衣 | 深い暖色系で萩や紅葉などの秋の草花の柄が好まれる
9月は夏の暑さがやわらぎ始める時期で、夏用の薄物(うすもの)から単衣(ひとえ)の着物に衣替えする季節です。
とはいえ、上旬はまだ気温が高いため、麻や絽(ろ)など風通しのよい夏用の長襦袢を合わせると快適に過ごせます。
中旬以降は、単衣用の麻や楊柳(ようりゅう)など軽やかな素材に切り替えるのがおすすめです。柄は萩や紅葉など秋の草花をあしらったものを選ぶと、季節を先取りした上品な印象を与えられるでしょう。
色は深い赤や黄、オレンジなどの暖色系を取り入れると、残暑の中でも秋らしい柔らかな雰囲気を演出できます。
10月に着るべきなのは袷|深みのある色合いに菊・りんどう・吹き寄せなどの柄が人気
秋が深まる10月は、裏地のない単衣から袷(あわせ)に衣替えする時期です。
しかし、10月でも気温が高い場合は、単衣を着ていても基本的に問題ありません。
ただし、10月後半のフォーマルの場では、袷に衣替えするのがマナーとなります。
10月にはベージュや茶色など深みのある色味に、菊・りんどう・吹き寄せなどの柄を合わせるのが人気です。
落ち着いた色味の着物を選んだ場合は、帯を明るめにしてアクセントにするのが良いでしょう。
また、10月初旬の暑い日であれば、単衣の着物に袷の帯をコーディネートすることで、秋らしさを演出できます。
11月に着るべきなのは袷|松や銀杏などがモチーフで深い色合いの寒色も選択肢の1つ
11月は秋から冬に変わる季節なので、10月と同様に袷の着物を着用します。
特に11月下旬は寒い日が増えてくるので、真綿から紡いだ糸を使用する紬を選ぶのがおすすめです。
また、着物だけでは対応できない寒さの日には防寒着として羽織を着用しましょう。
11月には落ち着いた青やグレーなど寒色系に、松や銀杏などのモチーフをあしらった着物がおすすめです。
自然の色を参考にして、秋が深まる11月を表現してみてください。
また、帯には透け感のない厚みがあるものを選び、木の実や野菊、雁などの柄を合わせると良いでしょう。
秋の着物を選ぶときに失敗しないためのポイント

秋に着る着物の柄を選ぶ際に、季節以外で気をつけるとおしゃれになるポイントを紹介します。
- パーソナルカラー(肌の色)も考慮して選ぶ
- 体型・身長に合っている着物を選ぶ
- 参加するイベント・行事にふさわしい着物を選ぶ
パーソナルカラー(肌の色)も考慮して選ぶ
秋に着る着物の柄を選ぶ際には、自分のパーソナルカラーを知って参考にしましょう。
パーソナルカラーとは、肌や髪などその人の生まれ持った色と雰囲気に調和する色です。
- イエベ春:コーラルピンク、オレンジ、イエロー、黄緑
- ブルベ夏:ペールピンク、薄紫、水色、ミントグリーン、ネイビー
- イエベ秋:サーモンピンク、マスタード、テラコッタ、カーキ
- ブルベ冬:マゼンダ、ワインレッド、ブラック、濃紫
パーソナルカラーを意識して着物を選ぶことで肌が明るく見え、全体の雰囲気もまとまります。
体型・身長に合っている着物を選ぶ
着物を選ぶ際は、自分の体型・身長に合ったものを選ぶことが大切です。
女性の場合、着物の身丈は自分の身長と同じ長さになるようにしてください。
身長のプラスマイナス5cmの範囲であれば、無理なく着られるでしょう。
また、体型がふくよかな方は、余裕をもって少し長めの着物を選んでおくときれいに着こなせます。
着物はぴったりサイズが基本となるので、体型・身長を基準に選びましょう。
参加するイベント・行事にふさわしい着物を選ぶ
参加するイベント・行事に合わせて、着物の種類や色・柄を選ぶのもおしゃれに着こなすポイントです。
たとえば、結婚式のようにフォーマルな場では、花嫁との重複を避けて落ち着いた色味の着物を選んでください。
シーンごとにNGな柄は特にないので、紅葉や菊、萩など季節感に合った柄を選びましょう。
また、カジュアルな場には、明るく親しみやすい色の着物を選ぶのがおすすめです。
最低限のマナーとして、TPOを考慮したコーディネートを考えましょう。
秋の浅草で着物レンタルするなら「花乃和服」がおすすめ

秋の着物体験を楽しむなら、浅草の着物レンタル 花乃和服を利用するのがおすすめです。
花乃和服では600着以上の着物を用意しているので、秋の装いにぴったりの1着が選べます。
着物のレンタル・着付け・ヘアセットが含まれたプランがあるため、いつもとは違う浅草散策を楽しめるのが魅力です。
着付けに必要な小物がすべてセットになっているので、自分で用意する必要もありません。
着物の色・柄に迷った場合は、着付けのプロが秋にぴったりの装いにコーディネートしてくれます。
秋の浅草散策を着物で楽しみたい方は、花乃和服をぜひご利用ください。
9月の残暑で着物を着るのが厳しい場合は浴衣で代用するのもおすすめ

9月の残暑で着物を着るのが厳しい場合は、浴衣で代用することも検討してみましょう。
浴衣のシーズンは7月~8月であり、9月は単衣を着用するのが一般的です。
しかし、カジュアルなシーンであれば、9月であっても浴衣を楽しんで問題ありません。
浴衣を着る際は落ち着いた色・柄を選び、秋を先取りするのがおしゃれに着こなすポイントです。
和服に挑戦するのはハードルが高いと感じる方も、カジュアルな浴衣から始めてみてください。
秋に着る着物に迷ったら通年で着用できる柄を選ぶのもあり

秋に着る着物で迷った場合は、通年で着用できる柄を選ぶのもおすすめです。
以下で通年着用できる柄を紹介します。
有職文様(ゆうそくもんよう) | 七宝(しっぽう)・亀甲(きっこう)・立涌(たてわく)・青海波(せいがいは) |
吉祥文様(きっしょうもんよう) | 鶴・亀・鳳凰(ほうおう) |
幾何学模様(きかがくもよう) | 市松・格子・水玉・縞・卍つなぎ・麻の葉 |
植物 | 桜・牡丹・柳・紅葉・菊・吹き寄せ |
動物 | 千鳥・孔雀・雀・唐獅子(からじし)・金魚 |
通年で着られる柄は種類が豊富なので、着ていく場所に合わせて柄を選びましょう。
秋にふさわしい種類の柄を選んで着物の風情をめいっぱい楽しみましょう

季節に合わせた色や柄を選んでおしゃれを楽しめるのは、着物ならではの魅力です。
着物には季節に合わせて装いをかえる文化があり、秋にぴったりの柄がたくさんあります。
秋に着物を着る際は紅葉や桔梗などの草花があしらわれた柄に、暖色系や落ち着いた色味を合わせるのがおすすめです。
秋の着物選びに悩むなら、浅草の着物レンタル 花乃和服をご利用ください。
着付けからヘアセットまで任せられるので、自分好みのコーディネートに仕上げられます。
秋にふさわしい着物を着て、風情ある秋の浅草散策を楽しみましょう。
花乃和服の姉妹店である京都着物レンタル梨花和服もぜひご利用くださいませ。

- この記事の監修者:
浅草着物レンタル花乃和服 - 許認可:美容所開設証 許認可番号 5台台健生環き第10176号
- 住所:東京都台東区雷門2丁目16−9 HULIC&New雷門 9F
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