着物をおしゃれに楽しむのであれば、好みの柄やデザインを選ぶことが大切です。
そのためには、定番の柄やトレンドデザインの種類についてチェックしたうえで、お気に入りを見つける必要があるでしょう。
また着物は季節やTPOをふまえて柄や種類を選ぶことも大切なので、着物を着る機会に合わせて柄を探すのもポイントです。
本記事では着物の柄における種類や選び方について紹介します。
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着物の代表的な10種類の柄を紹介
まずは着物の柄として代表的なものとして、10種類を紹介します。
- 松竹梅
- 亀甲文様
- 七宝文様
- 扇子・地紙柄
- 青海波
- 市松文様
- 宝尽くし
- 有職文様
- 御所解き
- 貝合わせ・貝桶柄
着物は柄や色の組み合わせ次第で印象がガラリと変わります。
素敵な着物コーデを楽しみたい方は、着物選びの一環として柄から選んでみてください。
松竹梅
松竹梅は縁起がいい着物の代表的な柄の1つです。
松竹梅には、それぞれ以下の意味が込められています。
- 松:寒い場所でも緑が芽吹く
- 竹:寒い場所でもまっすぐ大きく育つ
- 梅:寒い場所でもきれいな花を咲かせる
いずれも寒い地域で芽吹く植物であり、中国でも古くより「最寒の山友」と呼ばれています。
「厳しい場所でも大きく育ち繁栄する」という意味が込められているため、祝いの席にもぴったりな着物の柄です。
亀甲文様
亀甲模様は亀の甲羅をモチーフとしており、六角形が並ぶ幾何学的な柄が特徴です。
亀は長寿の象徴であり、縁起がいい吉祥柄として男女問わず着物や帯に広く採用されています。
六角形の中に花や鳥など別のモチーフを盛り込んだものもあり、遊び心あふれる柄の着物を楽しみたい方にもおすすめです。
六角形の大きさや色の組み合わせ次第でも印象がガラリと変わるので、伝統的な着こなしからモダンコーデまで、幅広く取り入れられるでしょう。
七宝文様
七宝(しっぽう)模様は円を多層的に重ねた柄の着物で、輪違いと呼ばれることもあります。
円を幾何学的に重ね「四方八方」に広がることから、響きの似た仏教用語「七宝(仏典に登場する7つの宝)」に転じたとされています。
七宝模様は重なり合った円の余白に花の模様を入れ込むものが多く、女性用の着物に多く採用されている柄です。
配色次第で印象がガラリと変わる柄のため、年齢を問わず広く取り入れられるでしょう。
そのため七宝模様は着物をはじめ振袖や袴にも広く使われている柄です。
扇子・地紙柄
扇子柄や地紙柄は、その名の通り扇型の模様が盛り込まれた柄です。
地紙とは扇子に貼られる紙のことで、着物にあしらわれた扇の柄が扇子を作る図案に似ていることから名付けられました。
扇は「末広がり」に転じるため、結婚式をはじめお祝いの席で着る着物の柄としてもふさわしいとされています。
祝いの席はもちろん、扇子は夏に使うことが多いため、浴衣や薄物で涼しげに着物コーデを楽しみたい方にもおすすめの柄です。
青海波
青海波(せいがいは)は円を交互に重ねて波や水の模様を作り出す柄です。
名前の通り「大海の波」を連想させるため、波がどこまでも広がるように安定や繁栄を願う柄として選ばれています。
円が多層的に連なる青海波は非常に繊細な印象を持たせられるため、華やかさや高級感を演出できます。
また花など他の柄と組み合わされたものもあり、華やかに着物を着こなしたいシーンにもおすすめの柄です。
市松文様
市松文様は異なる色の正方形を交互に並べた幾何学的な模様で、近年では人気アニメの主人公が着る緑と黒の羽織で思い浮かべる方も多い柄です。
市松模様は石畳を連想させる柄であり、元々は石畳文と呼ばれていました。
しかし江戸時代の歌舞伎役者である佐野川市松が舞台で着用したことをきっかけに流行し、市松模様との呼び名が浸透しています。
市松模様はシックでモダンなコーデにも多く使われており、おしゃれに着物を楽しみたい方におすすめです。
宝尽くし
宝尽くしは宝寿や小槌、宝巻をはじめ縁起がいい宝を豊富に盛り込んだ柄です。
見た目にも賑やかで縁起がいいイメージを持たせられるため、祝いの席で選ばれることが多いほか、おしゃれの一環として選ばれることも多いです。
盛り込まれる宝の種類は地域によっても違いがあるため、選ぶ着物によって全く違った印象を持たせられるでしょう。
賑やかでカラフルな柄のものが多く、ゴージャスに着物を着こなしたい方におすすめの柄です。
有職文様
有職(ゆうそく)文様は、小葵文をはじめ名のある家で使われた文をあしらった着物の柄です。
有職とは、平安時代より宮中儀式などに精通した有識者を示す言葉です。
文は公家の装束などに用いられるもので、現代でも非常に格式高い柄として知られています。
市松文様や亀甲柄も厳密には有職文様の1種であり、文様にはさまざまな種類があります。
結婚式で着る色打掛や振袖に使われることも多いため、和装結婚式を挙げたい方にもおすすめです。
御所解き
御所解き(ごしょどき)は、流水や草木柄の前に宮殿楼閣や御所車、檜扇などが配置された柄です。
江戸時代中期、京都御所で着られていた柄が起源であり、明治以降に一般層にも広まり御所解きと名付けられました。
また同時期に江戸城大奥では、御所車など一部の柄を用いない御所解きが流行し、こちらは江戸解き文様と呼ばれています。
華やかで古典的な柄が特徴で、振袖や訪問着などフォーマルな着物に多く用いられています。
貝合わせ・貝桶柄
貝合わせや貝桶柄は、平安貴族に親しまれた貝を使った遊戯が起源とされている柄です。
貝殻の形をした円内に花柄などがあしらわれており、華やかで格式高い柄として知られています。
また貝はほかの貝と絶対に形が合わないことから夫婦和合を意味するため、貝合わせは婚礼衣装として非常に縁起がいい柄の1つです。
現代では留袖や振袖など婚礼衣装はもちろん、訪問着にも広く使われており、女性におすすめのおしゃれな着物の柄だといえます。
着物の柄の種類はどれくらいある?代表例の他の柄も一挙紹介
着物の柄にはさまざまな種類があり、着たいシーンや好みから選ぶことが大切です。
植物 | 幾何学模様 | 動物 | 自然 | その他 |
松竹梅 花車 桜文 牡丹文 菊(万寿菊) 橘 桐 藤 |
七宝文様 市松文様 丸文 紗綾 花菱 松皮菱 麻の葉 立涌 |
鶴 鳳凰 鴛鴦(おしどり) 亀甲柄 蝶 兎 燕(つばめ) |
青海波 光琳波 雪輪 流水文様 観世水 雲取り 瑞雲 |
御所解き 宝尽くし 有職文様 扇子柄 熨斗 貝合わせ 鞠 糸巻き |
いずれの柄も非常に縁起がよく、祝いの席から普段着まで広く使われています。
着物でおしゃれを楽しみたい方は、着たいシーンをもとに好みの柄やモチーフを探してみてください。
季節を象徴する着物の柄はある?花の柄の中から紹介
着物の柄として花は定番ですが、花にはさまざまな種類があります。
- 春|桜
- 夏|あじさい・朝顔・なでしこ
- 秋|菊・紅葉・銀杏
- 冬|梅・椿
季節の花は着物だけでなく、帯や髪飾りでさりげなく取り入れるのもおすすめです。
季節感のある和装を楽しみたい方は、ぜひ季節に合った花の種類についてそれぞれご覧ください。
春|桜
春に着る着物の柄として定番なのが、桜です。
淡いピンク色がきれいな桜は女性用の着物に多く使われており、広く親しまれています。
特に実際の桜は3〜4月頃に開花するため、入学式や卒業式で着る正装にもおすすめの柄です。
桜以外で春の花なら牡丹や梅も定番ですが、なかには雪を組み合わせたものなど冬に着ることが想定された柄もあります。
春らしさを着物の柄で取り入れるなら、配置やほかの柄との組み合わせにも注目して選びましょう。
夏|あじさい・朝顔・なでしこ
夏の着物におすすめの柄として、あじさいや朝顔、なでしこが挙げられます。
基本的には初夏にあじさいが、盛夏〜晩夏は朝顔やなでしこがおすすめですが、近年では気温の高い日が続いているため、気温に応じて花の種類を選ぶのもいいでしょう。
また夏は涼しげな柄が好まれるため、青海波や流水文様を組み合わせた柄がおすすめです。
秋に近づいてくる9月周辺は、桔梗など秋草として知られる花をあしらった薄物や浴衣も選択肢の1つです。
秋|菊・紅葉・銀杏
秋に着物を着るなら菊や紅葉、銀杏がおすすめです。
秋を連想させる紅葉や銀杏はまさに10〜11月のお出かけにぴったりで、年齢を問わず選べます。
特に中国では古くより「流水に菊」が長寿の象徴とされており、縁起がいい柄の組み合わせとして着物でも広く採用されています。
また秋は実りの季節で、ぶどうやざくろが用いられたものも多く、かわいい着物コーデを楽しみたい場合は果物柄を取り入れてみるのもおすすめです。
冬|梅・椿
冬は梅や椿の柄が定番で、お正月や祝いの席でも着られる縁起がいい花としても知られています。
梅や椿は寒さの厳しい冬にも花を咲かせ、繁栄を意味し着物の柄として広く使われているためです。
特にお正月は「難が転じる」に通づる南天など、縁起物としても知られる花の柄を選ぶのもいいでしょう。
寒い冬の季節は着物に防寒グッズを合わせて着ることも多いので、着こなしを想定して着物の柄を選ぶのもポイントです。
着物の柄を選ぶ時にルールはある?知っておきたい考え方を解説
季節に合った柄を着物に取り入れるときは、基本的なルールから押さえておきましょう。
- 季節を先取りした柄を選ぶのが好ましいとされる
- 季節を問わずに選べる柄もある
着物に季節感を取り入れるときの考え方について、詳しく解説します。
柄の種類で季節感を出したい方は、ぜひ参考にしてください。
季節を先取りした柄を選ぶのが好ましいとされる
着物の柄で季節感を出すときは、1ヶ月分ほど季節を先取りすることが好ましいです。
例えば桜のシーズンは3〜4月ですが、先取りして2〜3月頃から着ると粋に着こなせます。
着物では柄で次の季節を予感させ、これから訪れる季節の草花や景色をよりきれいに見せるため、先取りが好まれます。
もちろん「絶対に先取りすべき」とルール付けされているわけではありません。
柄選びに悩んだ際の参考程度に押さえておくことがおすすめです。
季節を問わずに選べる柄もある
着物のなかには、季節を問わず着られる柄もあります。
季節を問わない柄の一例として、以下をご覧ください。
- 季節の異なる花を複数種類あしらった柄
- 吉祥文様や有職文様など縁起がいい柄
- 唐草や唐花、蝶を使った柄
春と秋など異なる季節の花を同じ図案に入れた柄や、季節を問わない幾何学模様は、時期を気にせずに着られます。
季節を問わず着られる柄は、初めて着物を仕立てる方にもおすすめなので、ぜひ着物選びの参考にしてください。
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また、夏の季節には浴衣もお選びいただけます。学生の方は浅草浴衣レンタル学割プランがおすすめです。
市松模様や扇子柄、無地やレースなどSNSでも人気でおしゃれな柄の着物も扱っているので、お気に入りの着物コーデを見つけられるでしょう。
また帯やバッグなど着物に必要な小物類も一式貸し出しているため、手ぶらでおしゃれな着物を楽しめます。
着物の種類が多すぎて選べない方には、着物のプロがアドバイスするためぜひご相談ください。
また、花乃和服では着物レンタルだけでなく、袴レンタルもおすすめしています。
男性の方はメンズプランをご利用下さい。夏の季節には浅草浴衣レンタルメンズプランがお選びいただけます。
以下からは、花乃和服で扱う着物のなかでも特におすすめの柄を2つ紹介します。
- レース着物
- レトロ着物
レース着物
レース着物はガーリーで繊細な生地が素敵な着物の種類です。
SNSでも注目度が高い着物の柄ですが、花乃和服では追加料金なしでレース着物のレンタルを承っています。
パールやチュールなど、素材選びや小物次第でレトロ系、アンティーク系の着こなしも楽しめることが、レース着物の魅力です。
パステルカラーからモノトーンまで、レースの色によって雰囲気をガラリと変えられるので、ぜひレース着物でおしゃれなコーデに挑戦してみてください。
レトロ着物
レトロ着物は浅草の下町情緒にも馴染むおしゃれでシックな装いを楽しめる着物の種類です。
落ち着いた色味のものや古典柄、小花柄が用いられたものなど種類は多彩で、年齢を問わず挑戦できます。
ショートブーツやレースインナーなど、小物の組み合わせ次第でモダンな着こなしや個性的な着物コーデにも合わせられるでしょう。
上品に着物を着こなしたい方、人と被らない着物コーデに挑戦したい方は、ぜひレトロ着物を選んでみてください。
また、こちらでは着物の季節ごとの着分け方・着こなし方や着物の選び方をくわしく解説しています。
【人気ランキング紹介】好きな着物の柄に関するアンケート結果を紹介
引用:PR TIMES
人気の柄トップ5をご紹介します。
- 第1位:無地
- 第2位:桜文
- 第3位:椿
- 第4位:牡丹
- 第5位:蝶
ランキングは、花乃和服の姉妹店である梨花和服の独自調査(2021年10月)によるものです。
色で個性を出せる無地は性別年齢問わず選べるため、多くの方から好まれています。
特に紺や黒、紫は上品で落ち着いており着る場所を選ばないため、初めて着物を仕立てる方にも人気です。
また桜文や椿、牡丹などの花柄は華やかさを演出できることで支持されています。
蝶も通年着られる柄でもあるので、着物初心者にも人気の柄の1つです。
もちろん着物は自分好みのものを選ぶことが大切ですが、選び方に悩んだ際は、ぜひ人気の柄からチェックしてみてください。
着物の柄の種類についてよくある質問
着物の柄や着こなしに関するよくある質問として、3つを紹介します。
- 縁起がいいとされる柄は?
- 縁起が悪い・結婚式などでは避けるべきとされる柄は?
- 柄に関してルールはある?
以下からは着物の柄や種類に関する質問に詳しく回答するので、着物選びにお悩みの方は合わせてご覧ください。
縁起がいいとされる柄は?
縁起が良い着物の柄として、吉祥文様が挙げられます。
吉祥文様のなかでも代表的な種類と象徴するものは以下の通りです。
- 松竹梅:忍耐や繁栄
- 扇子柄:未来や繁栄(末広がり)
- 鶴:長寿や夫婦円満
- 鳳凰:平和や幸せな世界
- 熨斗目:祝福や人との絆
特にお祝い事の席では吉祥文様が好まれるため、正装として着物を選びたいときはぜひ参考にしてください。
縁起が悪い・結婚式などでは避けるべきとされる柄は?
結婚式などで避けたい着物の柄とその理由をご覧ください。
- 桜:開花時期が短く「散る」イメージが強いため
- 椿:開花が終わると花が落ちて死を連想させるため
- 藤:花が垂れ下がり運気の低下を連想させるため
- 蝶:短命でありヒラヒラと浮浪するイメージがあるため
いずれの柄も、抽象的な柄や図案の脇役として使われている程度であれば問題ありません。
また結婚式に参列する場合は、花嫁衣裳と被らないよう白系の柄も合わせて避けてください。
柄に関してルールはある?
着物の柄に厳しいルールはありません。
冠婚葬祭などマナーが求められる場でなければ、好きな柄の着物を楽しみましょう。
ただし季節感には注意が必要です。
真冬に涼しげな夏を連想させる柄を選ぶなど、違和感や寒々しさを与える柄は避けることが無難です。
周囲に与える印象を意識しつつ、自分好みの柄を選んで着物のおしゃれを楽しんでください。
参考
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好みや季節にぴったりの柄の着物をレンタルしたいなら花乃和服をご利用ください
着物にはさまざまな柄の種類があり、自分好みの柄でおしゃれを楽しめます。
祝いの席には縁起のいい柄を選ぶなど、着物の選び方次第で祝福したい気持ちも伝えられるので、その場に合わせた着物を選びましょう。
浅草着物レンタル花乃和服では、定番からトレンドまで500種類以上の着物を取り揃えています。
吉祥文様や花柄など古典的な柄はもちろん、レース着物やレトロ着物など個性的でおしゃれな柄も豊富です。
1日限りの着物コーデを楽しめるので、着物初心者の方もぜひお気に入りの着物を見つけてみてください。
花乃和服の姉妹店である京都着物レンタル梨花和服もぜひご利用くださいませ。
姉妹店の梨花和服浅草店の英語版ページはこちら(kimono rental Rikawafuku in Tokyo)
梨花和服の中文版ページはこちら(如果您想在京都旅行中租借和服,梨花和服租借中文版)
- この記事の監修者:
浅草着物レンタル花乃和服 - 住所:東京都台東区雷門2丁目16−9 HULIC&New雷門 9F
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